年代測定のマストアイテム

放射性炭素は、全ての生きものの中にあって、死ぬと一定の割合で減ってゆくので、その量をはかると生きていた年代を知ることができます。変化の仕方が分かっているものは、数理を使うとモノサシになるのです。

年代測定のマストアイテム:イラスト

文字がないころの年代のはなぜわかる?

放射性炭素14Cは、大気中に放射性二酸化炭素として存在し、全ての生きものの中に呼吸や食べることで通常の二酸化炭素とともに取り込まれます。生きている間は通常の炭素と放射性炭素の割合は一定に保たれています。生きものが死ぬと外から取り込まなくなり、放射性炭素14Cは崩壊して一定の割合で減っていくばかりです。この減った量をはかると生きものが生きていた年代を知ることができます。

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縄文時代はいつ?

縄文時代は遺跡から出土した木材や貝殻、獣骨等に含まれる放射性炭素の量から計算して、最近では1万5000年前には始まっていたとされています。

放射性物質を使った年代測定(詳しく知りたい方向け)

放射性物質には一定の割合で減っていく性質があり、ある量の半数が崩壊して減る時間のことを半減期といいます。放射性炭素14Cの半減期は約5730年であり、古いものほどすでに量が減っているので、信頼性のある年代測定が行えるのは約5万年前までに限られます。さらに昔の恐竜が生きていた時代の年代測定にはウラン、カリウム、ルビジウムなどの放射性元素を用いています。

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